1校舎で800名を超える小中学生の生徒をお預かりしていました元塾講師です。
私自身、国立大学大学院にて教育関係の研究を行っていました。修了後、塾の講師として10年近く勤務し2,000人以上の生徒と接してきました。
今回は「定期テストの対策」
それぞれの学習塾で方法は異なれど、定期テストの時期になればチラシや広告で「定期テスト対策」の文字がよく見られ、安価でテスト対策授業や講座を受講することができます。
その定期テスト対策でよく用いられている内容は次の通り。
近隣の中学校の過去のテスト問題をストックし、その問題を何度も繰り返し解かせる。
(場合によっては担当している先生まで把握し、その先生の作成した問題を解かせることも)
CASE2
類似する問題を出力できるシステムを用い、大量の類似問題を解かせる。
(1枚プリントができれば先生がチェックし次に進むなど、方法はさまざま)
CASE3
併設する個別指導を活用し、中学校の問題集を解けない問題がなくなるまで直接指導する。
(受講料は高めに設定されるが、個人の進捗に合わせた対策をしてくれる)
CASE4
定期テストの範囲別のライブ授業を行い、再度解き方の説明や出題されやすいポイントを説明する。
(既習内容の復習という点でよく用いられる対策方法。受講料は安価に設定されやすい)
上記のケース以外にも多種多様な定期テスト対策があります。
各学習塾ともに工夫をされているため、どの方法が最も効果的かは個人の性格や学習進捗状況によっても異なると思います。
お子様のご様子は保護者の方が誰よりもよくご存じであると思います。
そのためもし定期テスト対策を受講したいとお考えの方は、お子様とたくさんコミュニケーションを取り、どのような方法で指導してもらうのが良いのかを話し合ってみてはいかがでしょうか。
定期テスト対策を受講したいと思う理由として最も多いのは、定期テストでの得点を上げ、結果的には良い内申点をつけてもらえるようにしたいからではないでしょうか。
本来、定期テストというのは子どもたちの学習進捗度を測るために実施されるもので、「問題解決能力」を養うことが目的ではないかと私は考えています。
新しいことを学ぶ前に、今まで学習した内容を正しく理解し処理できるようにしていくことが大切なのではないかと思います。
そのために過去問を利用して類似する問題を正しく処理できるようにするという手段も適切であると思いますし、大量の問題にチャレンジすることも大切であると思います。
また、解き方が理解できていないのであれば再度解き方を学び、正しく処理できる知識を得ることも大切であると思います。
そして定期テスト対策を通じて、今後成長する過程で訪れる「大学入試」「資格取得」「検定取得」「国家試験」などに合格するためにはどのような手段で、どれくらいの期間をかけて準備をすれば良い結果が得られるのかを推測する能力を知らないうちに身につけることができます。
内申点のために定期テストの対策に一生懸命取り組むことは決して悪いことではなく、見方を変えればこの機会を通じて自学の方法を知ることにもつながると思うのです。
自学の方法を学ぶ目的として学習塾が実施している定期テスト対策に参加することは、早期に「自分の定期テスト前の勉強方法はこれ!」というフローが確立できる期待を持てるため有効であると思います。
ご家庭でお子様が「〇時から勉強する」と言っているのを聞いたことはありませんか。
また、同様に「〇時まで勉強する」と言っているのも聞いたことがあると思います。
勉強を始めようと思う気持ちがあることは大変すばらしいと思いますし、応援したくなります。
私自身多くの生徒を見てきた上での一つの共通点を挙げたいと思います。一般的によく勉強ができるという生徒は「〇時から勉強する」のではなく、勉強をしようと思った瞬間に勉強を始め、その問題が解決したら勉強を終えるという傾向が多く見られました。時間という価値観で勉強をするのではなく、問題解決ができたかという価値観で勉強しているのです。
「〇時から~」というのは学習時間に価値を持ってしまう可能性があるため、本音を言うと「この問題が解けるようになるまで勉強する」という考え方のほうが良いと思っています。
各種スポーツの指導方法も指導者によって考え方や方法が異なります。それは勉強も同じ。
今回、私が書かせていただきました内容についても一つの方法であり、他にもさまざまな考え方や方法があります。
自分に合った学習フローを確立するためにはやってみること以外ありません。
今回のコラムをご覧いただき、定期テスト対策への参加や勉強への取り組み方をお考えいただければ幸いです。
どこの学習塾が合っているのか。
これは本当に学習塾を選ぶ際に迷われるポイントであると思います。
実際に通ってみて初めて分かることもあるため、まずは無料体験や定期テスト対策・講習会・塾で行う模試などに参加して雰囲気を知ることも大切であると思います。
また、各学習塾は入塾希望者向け冊子を制作されているところがほとんどです。
資料請求し、入塾者希望者向け冊子に目を通されることで考え方や重視しているポイント、雰囲気などが分かると思います。
まずは無料体験や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。